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複雑な文字組版の世界

本の紙面についてちょっと考察してみました。

 

日本語の文字のほとんどは、
一つ一つの文字が「正方形の枠(全角)」に収まるようにデザインされています。
そのため文章が何行にもなる場合、横に見ても縦に見てもおおよそキレイに整列される形になります。

 

日本語の本は、文章の左端も右端も縦にぴったり整列され、
離れて見ても文章領域の形が長方形に見える形が、
本になった時に読みやすい、美しい文字組みとされています。


一方、英語の文字はそもそも「正方形の枠」の概念がなく、
(「l」や「p」などアルファベットは基本的に縦長の形なので)
一つ一つの文字に合わせた幅で考えられています。
幅はバラバラなのですが、横につめて並ぶと単語のバランスが良くなるようにデザインされています。

 

でも、それだと文章の左端列は揃いますが、
(1文字ずつの枠幅がバラバラなので)右端は揃いにくいのです。
そのため海外の本は右端は空白にして揃えない場合もよくあります。


●さて、日本語と英語が混ざり合ったらどうでしょう?

 

日本の本は、左端も右端も揃えるのが基本なので、英語が混ざっていてもそれに合わせます。
英単語と英単語の間のスペースを右端が揃うように広げたり、
単語の途中にハイフン「-」を入れて文字列を切って揃えたりします(例:dictionary→diction-[改行]ary)。

 

英語の影響で日本語の正方形の整列も崩れてしまいます。
そのため、行ごとにバランスを考えて、読者が読んでいて違和感のないように
文字をつめたりする必要があるのです。

 

複雑な文字組版の世界。
しかし複雑であるほど、長年経験を積んできた弊社が得意とするところなのです。
組版について、さらに詳しく知りたい方は業務紹介ページをご覧ください。

 

本を作るなら、私たちにぜひお任せください!

2012年09月10日 admin

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